管理番号 | 中古 :35841769889 | メーカー | 伝統工芸江戸絽刺し | 発売日 | 2025/02/10 00:27 | 型番 | Z1332149588 | ||
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江戸絽刺し
絽刺しの歴史は古く、奈良時代に仏教の伝来とともに日本へと伝わった。
以来、公卿をはじめ、上流階級の夫人たちの趣味として大切に守り継がれてきた日本の手芸の一つである。
そうした中、趣味で終わっては伝統として残らないと立ち上がったのが渡辺靖子さんだ。
僧侶の袈裟を刺すなど、格式高い伝統的な絽刺しを復活させる一方、立体感を出した『3D絽刺し』など、今までにない絽刺しの開発にも余念がない。
現在も、バイタリティに溢れる挑戦者としてあり続けている。
――絽刺しの起源を教えてください。
「絽刺しは、経本を置く台の上に敷く敷物として日本へ伝わりました。日本刺繍もルーツは同じです。
日本刺繍は職人に技術が伝えられたのに対し、絽刺しは公家の間で広まってしまったため、一般的にあまり知られないまま1200年という時が過ぎました。
庶民にまで伝わったのが明治時代。庶民とはいっても、大店の大奥様の趣味として扱われていたので、一般の人には手が出せないものでした。
今でも、そうしたプライドを持った方がいるので、なかなか広まらないのが実情です。
でも、趣味だったら、その人が止めたらそこで終わり。東京都に伝統工芸品として認定してもらうために行動をおこし、その時についた名前が『江戸絽刺し』なのです」
――どのように広めていますか。
「江戸川区の区役所のロビーやデパートの催事で説明しながら刺しています。皆さん知らないので、出来上がった作品だけを見せても何だか分からないのです。
だから、説明をしながら、刺すのが一番ですね。また、その実演を見て、是非習いたいという方もいて、自宅にて教える方も増えています」
――どのようにして始められたのですか。
「絽刺しの存在は前から知ってはいたのですが、とにかく先生がいらっしゃらない。
それで、日本刺繍を生涯の仕事と定めて40歳の頃から刺していました。
そうしたらある時、清澄庭園で開催されていた展覧会で、絽刺しの普賢菩薩の掛け軸を見つけて、すっかり惚れ込んでしまいました。
鳥肌が立つほど感動して、その場で先生に弟子入りをお願いしたのです」
――今、どういう物を制作していますか。
「昔は絽刺しの袈裟もあったとは思うのですが、今は残っていません。方々探して、ようやくフランスの博物館に収蔵されていることが分かりました。
こうした伝統を伝える意味でも、現在、家の菩提寺の二代目に寄進するための袈裟を制作し始めた所です。
まだ若いお坊さんなので、最高に格調の高い蜀江文様と宝相華をイメージした柄を若々しい配色で配置しています。」
――新しい取り組みをしているそうですね。
「数年前から新たな表現として、前面に膨らみを造形し、立体感を出す3D絽刺しの研究をしています。
普通に綿を入れたのでは、両面が膨らんでしまいます。額装したり、掛け軸にする際に浮かないよう、片面だけがふっくらと膨らんで、立体表現ができるように試行錯誤を繰り返しています。
今まで多くの方に絽刺しの魅力を伝えようと活動してきました。
おかげさまで、この技術を受け継ぐ後継者たちも育ってきましたので、今後の展開にとても期待しています」
えどコレ!とは |
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江戸川区在住の主要工芸者を支援し販売促進を図る 【公的プロジェクトのブランド名です。】 正式名称は「江戸川区名産品販売促進事業」 江戸川区には多くの工芸者が存在しており、その代表的な方々が「えどコレ!」に参加しています。 江戸時代から続く貴重な工芸品が多く、 日本製にこだわった原材料を使用し、全て手作りである事が特徴です。 「えどコレ!」プロジェクトは開始して10年を経過し、数々の新たな商品を「伝統と革新~そして未来に繋ぐ」を旗印に開発・創造してきています。 推進者は、江戸川区の公募で選ばれた株式会社マイスタープロモーションが全般運営・展開を行っています。 えどコレ!は単に工芸者が制作する工芸品のみならず 美大生とのコラボで生まれた新作(産学公プロジェクトの開発商品) 手塚治虫プロとのコラボ作品 東京都との共同開発(EDO&TOKYO、TokyoTokyoブランド)作品 オリンピック2020公式商品 など、その技術も活かして幅広い範囲で活動しており東京の伝統工芸として高い評価を獲得してきています。 |