★単行本　あくまびんニココーラ　大海赫　作•絵　　ブッキング

〈説明文は全て独自で書いております。無断使用はご遠慮下さい。〉

★2006年初版発行。紙カバー付き。
★カバー＝背ヤケ有り。天地、表面に保管上のスレ
　　　　　小傷有り。
　本体＝天にシミ有り。他は経年比で良好な状態。
★ペーパーバック版とは違い、ハードタイプ製本です。

　大海赫氏の、不条理パワー炸裂の一冊です。表紙のあくまの絵も、ブサ可愛い？感じで、何やら困った表情なのも心惹かれます。

　ガラス瓶、殊に、外国の香水瓶等、中身が無くても意匠が凝っていて、素敵ですよね。そんな、綺麗な瓶がもし、元人間だったら？

　瓶が大好きな少女ナナの所へ、ある日ニココーラのセールスマンが現れます。

　瓶に関するアンケートと称して、男は、瓶を叱りますか？と尋ねるのです。オマケに、これなら瓶を傷めないからと小さな皮の鞭を置いていきます。（瓶を愛するナナは怒って鞭を折ってしまうのですが）

　さあ、次の日ナナが学校へ行くと、給食の時間に皆が手に手に鞭を持って、給食の牛乳瓶を、引っ叩いています。中でもムロ君は、しまいに瓶を壊してしまう程。

　ナナは、ムロくんは何かに苦しんでいる、と察します。ムロ君はお父さんに虐待されていたのでした。

　「まるで黒い大きな機械のような男の人」という大海氏の表現力の特異さ。児童文学でこういう表現を思いつく方って中々無いと存じます。

　いじめっ子のモズが肩の怒った瓶になっていたり。

　このモズのいじめっ子ぶり、ここまで児童書で書いて良いのか？と思う位、酷いのです。給食のソースを頭からかける、殴る、蹴る、ドブに突き落とす。

　手下に命じて、ニココーラの瓶で、イト君のお尻を三十回も！力一杯打ちのめすのです。

　さて、糸君が瓶を割ると、中から妙な生き物が出て来ます。泣いてる訳を話してご覧、悪いようにはしないからと言うのです。

　ここから先は、黒魔術。悪魔に貰ったカプセルと、自分の血を混ぜて毒薬を作り、嫌なやつに浴びせて「瓶になれ！」と唱えると、、、？

　おおっ、エコエコアザラクの世界！（子供の頃読んで、忘れられない漫画の一つです。）ブラッキーで、一癖ある大海氏のニココーラ、如何でしょうか？

　個人保管の中古の品です。状態は、上記★書きと、画像よりご判断下さい。

　古い本にご理解のある方との、嬉しいご縁を心よりお待ち致しております。

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