そこから、すべてが始まりました。ひらがなの美しさを追求した『あいうえおえほん』をずっと大切にしてきたからできること。それは、伝統的な玩具「ひらがな積み木」の【最も美しいバージョンを作ること】でした。戸田デザイン研究室と岐阜・郡上八幡の職人集団・野首木工所のコラボレーションによって生まれた、美しく楽しい木工玩具です。
積み木1つの大きさは、今までのひらがな積み木にはない、新しいサイズ。ちょっと小さめで子どもの手にもなじみやすく、上品でおしゃれな印象です。もちろん、面取りなどの仕上げも丁寧に施されています。プリントはシルク印刷です。『あいうえおえほん』の絵を驚くほど忠実に再現しています。とても美しい仕上がりです。ひらがなは、『あいうえおえほん』オリジナル設計フォントが歪み無くプリントされています。ブナ独特の木目の上に墨一色で浮き出た文字の、なんと美しいこと!
お片づけをした後もインテリアとして、飾って楽しむことができます。特製の木箱は、お気に入りの絵を選んでお部屋に飾ってほしいから、額縁仕様に。色鮮やかなシルク印刷は色褪せたり、剥がれたりしません。無塗装の部分に少しずつ色が付いてくると、ますますいい味になりそうです。子どもの代、さらに孫の代と、ずーっと使っていただきたいのです。
腕利き職人さんたちの丁寧な手仕事、何世代もの使用に耐える確かな品質、高いデザイン性。シンプルで美しい積み木が、できあがりました。
私たちが大切にしていることは、次の二つです。第一に、自分たちが欲しいモノを作る。
カテゴリーやジャンルは、関係ありません。
自分たちが心から欲し、自ら作りたいと望み、納得したモノを世に送り出すことが自分たちの仕事だ、と肝に固く命じています。第二に、丁寧に作る。
普通に丁寧に、ではありません。徹底的に丁寧に。とことん丁寧に。
すべてに優先して丁寧に作る。
イラストの美しさ、選ぶ言葉の数々、手にした時の感触、部屋に置かれたときの雰囲気などなど。中途半端な妥協を捨て、自分たちが納得できるセンスとクオリティを愚直に追い求めます。
それは。とことん丁寧に生み出されたモノだからこそ人の心を動かす力を持つ、と信じているからです。
いちばん、大切に思うこと。私たちは、キレイだなと感じる心や楽しいと感じる心に大人も子どももない、と思っています。
例えば私たちが作る知育絵本、私たちは単に知識を伝えるだけの教育教材を作っているつもりはありません。
そこには確かに身につけるべき知識はありますが、私たちが届けているのは知識を超えた「心の動き」=「感性」です。大人であれ子どもであれ、感性・心を刺激することが豊かな人生につながる。
私たちは、そう思うのです。だから、一人でも多くの人に、心躍るデザインを届けたい。
たくさんのことを感じてほしい。心から願っています。